議会報告

令和8年度ふじみ野市予算に賛成|「身の丈に合った無駄のない予算」と一つの懸念

ふじみ野市R8年度予算アイキャッチ

令和8年度のふじみ野市一般会計予算は、約532億2,500万円。

前年度を上回り、当初予算として過去最大規模となりました。

予算の規模が大きくなれば、それだけ市民サービスが充実するとは限りません。

一方で、金額を抑えることだけが良い財政運営でもありません。

必要なところには必要な予算を使う。

その一方で、将来の負担や費用対効果も考える。

令和8年度予算について、私はこうした視点から審査し、最終的に「意見を付した上で賛成」という判断をしました。

約532億円の予算をどう見るか

令和8年度一般会計予算は、前年度から約4億5,800万円増え、約532億2,500万円となりました。

市税収入についても、個人市民税や固定資産税などの増加を背景に、約190億7,000万円が見込まれています。

一方、行政に必要な支出も増えています。

社会保障、子育て、教育、防災、道路や公共施設の維持管理など、市が担う仕事は幅広くあります。

さらに、物価や人件費が上昇すれば、同じ行政サービスを続けるだけでも以前より多くの費用が必要になります。

だからこそ、予算を見るときには、

「いくら使うのか」

だけではなく、

「何のために使うのか」
「その効果はどの程度あるのか」
「将来の負担はどうなるのか」

まで見る必要があると考えています。

私が評価したのは「身の丈に合った無駄のない予算編成」

本会議の討論で、私は令和8年度予算について、

限られた財源を効果的、効率的に活用し、後年度の財政負担も踏まえて費用対効果を検討しながら、「身の丈に合った無駄のない予算編成」に取り組もうとする意思を感じた

という趣旨の評価をしました。

ここでいう「身の丈に合った」というのは、単純に支出を減らすという意味ではありません。

必要な事業まで削ってしまえば、市民サービスは低下します。

反対に、良さそうに見える事業を次々に増やし、その後の維持費や更新費を考えなければ、将来の市民へ負担を先送りすることになります。

今必要な投資と、将来負担できる規模。

このバランスを見ることが重要だと考えています。

子育て、防災、地域活動、行政サービスを評価

予算全体では、

子どもを優先したまちづくり。
地域力の向上。
まちの安全対策。

といった、将来を見据えた方向性を確認することができました。

また、

物価高騰への対応。
市民活動や市内イベントの活性化。
子どもと子育て家庭への支援。
災害対策の強化。
行政サービスのデジタル化。

などについても、引き続き取組を進める予算となっており、賛同できる内容だと判断しました。

このサイトで令和8年の議会活動を記事にしてきた中でも、実際に予算審査では、子育て支援、産後ケア、保育所入所選考AI、お出かけサポートタクシー、住宅扶助など、一つ一つの事業について確認しています。

予算全体に賛成することと、一つ一つの事業を無条件に了承することは同じではありません。

個別の事業について疑問があれば確認し、改善できる部分があれば提案する。

その積み重ねを踏まえて、最後に予算全体を判断することが大切だと考えています。

便利な行政DXにも、考えておきたいことがある

令和8年度予算で一つ意見を付したのが、市民サービスのデジタル化についてです。

行政手続をスマートフォンから行えるようにしたり、市から必要な情報を受け取りやすくしたりすることは、市民の利便性向上につながります。

こうしたデジタル化そのものには、大きなメリットがあります。

一方、討論では、市公式LINEなど特定の民間コミュニケーションサービスへの依存が強まっていくことについて、長期的な視点から懸念を示しました。

当時の討論では、サービス提供事業者の資本関係やガバナンスをめぐる状況にも触れながら、現在の利便性だけではなく、日本国内のサービスや技術基盤を将来どう確保していくのかという視点も持つ必要があると意見を述べています。

これは、

「LINEを使うべきではない」

という話ではありません。

実際、多くの市民が利用しているサービスを行政が活用することには、大きな利便性があります。

ただ、市民生活に関わる行政サービスだからこそ、

「今、一番便利なものを使う」

だけではなく、

「長期間依存しても問題はないか」
「代替手段は確保されているか」
「行政としてどこまで特定の民間サービスに依存するのか」

という視点も必要だと考えています。

賛成だからこそ、課題も伝える

議案への賛否は、「全部よい」「全部悪い」という二択ではありません。

今回の予算について私は、大きな方向性には賛同しました。

一方で、一つの懸念については、本会議の討論という正式な場で意見を残しました。

私は、これが予算審議では大切だと考えています。

賛成する予算であっても、改善してほしい部分があれば伝える。

反対する議案であっても、評価できる部分があれば評価する。

賛否だけを見るのではなく、

「なぜその判断をしたのか」

を市民の皆さんに伝えることが、議員として必要だと思っています。

令和8年度予算には賛成

最終的に私は、第24号議案「令和8年度ふじみ野市一般会計予算」について、意見を付した上で賛成しました。

予算案についても本会議で採決が行われ、賛成多数で可決されています。

賛成した理由は、予算規模の大きさではありません。

限られた財源の中で、

子育て。
地域。
安全・防災。
市民生活。
行政サービス。

といった分野を進めながら、将来の財政負担や費用対効果も考えようとする方向性が確認できたからです。

予算は「成立して終わり」ではない

予算が議会で可決されると、市はその予算に基づいて事業を実施します。

しかし、本当に重要なのはここからです。

予定どおり事業が進んだのか。

想定していた効果が出たのか。

利用する市民は増えたのか。

当初の見込みより費用が増えていないか。

使われなかった予算はなぜ使われなかったのか。

こうしたことは、次の決算審査につながっていきます。

予算審査で「必要だ」と判断した事業でも、実際に実施した結果を見れば、新しい課題が見つかることがあります。

行政の予算は、

計画する。
実施する。
結果を確認する。
次の予算へ反映する。

この繰り返しです。

暮らしの中では、それぞれが別々の問題に見えます。

しかし、市の予算という視点から見れば、その多くがつながっています。

限られた財源をどこへ使い、どの課題を優先し、どのようなふじみ野市をつくっていくのか。

予算には、その年度の市政の考え方が表れます。

だからこそ、金額だけを見るのではなく、

「その予算で市民の暮らしがどう変わるのか」

という視点を持ち続けたいと思います。

令和8年度についても、予算を認めて終わりではなく、それぞれの事業が実際にどのように進み、どのような結果につながったのかを引き続き確認していきます。

議会活動日:令和8年3月18日
令和8年第1回ふじみ野市議会定例会・第24号議案討論

ふじみ野市議会議員
かねはま こうけん(金濵高顕)

PAGE TOP